飛行機に乗る際、必ず保安検査を受けることになります。
その際に、飛行機の機内に持ち込めないものを持っていないか手荷物検査をします。
初めて飛行機に乗る人や、数年に1回しか飛行機に乗らない人は、手荷物検査に時間がかかってしまうことが多いです。
保安検査を通過する際は、あらかじめカバンから出しておく物品があります。
- 飛行機の手荷物検査でカバンからトレーに出すもの
- 国際線と国内線の違い
- 保安検査場での禁止行為について
人の移動が多い時期は、各地の空港の保安検査場が大混雑します。
空港で10年以上勤務経験がある筆者が、スムーズに保安検査を受けるコツをお伝えします。
飛行機の手荷物検査でカバンからトレーに出すもの
保安検査場が混む理由は様々ですが、カバンから荷物を取り出すのに時間がかかったり、取り出すものが分からず再検査になると検査の進みが遅くなります。
そのため保安検査場を受ける前に、カバンから一部の荷物をトレーに出す必要があります。
保安検査も人間がやっているので、カバンの中に入ったままだとX線検査の際に中身が明確に分からないため、出しておく必要があります。
- ポケットの中のもの(財布、スマホ、鍵など)
- パソコン
- ペットボトル・水筒など液体物
- 身に付けている貴金属
- コート、ジャケットなど上着
- スカーフ、マフラー、帽子
- 安全靴、厚底靴、ブーツ、くるぶしを覆う靴
特に注意が必要な点を詳しく説明していきます。
ポケットの中のもの(財布、スマホ、鍵など)
まずポケットに入っている金属製品や電化製品は出す必要があります。
(ハンカチやティッシュなどは出さなくて大丈夫です。)
ポケットにいれっぱなしで検査を受けると、エラーが出て再検査になります。
そのためポケットに入っているものは、トレーに出すまたはカバンの中に閉まってください。
カバンの中に財布や鍵を入れてあるのなら、わざわざトレーに出す必要はありません。
あくまでもポケットに入っているものを出すのよ!
パソコン
パソコンは、カバンから出す必要があります。
一部のX線検査の性能が良い空港では、カバンからパソコンを出す必要がない場合があります。
ペットボトル・水筒など液体物
液体物は別途検査が必要です。
こちらもカバンに入っている場合は、必ずトレーに出してください。
身に付けている貴金属
金属製のベルトなど、金属製品を身に付けている場合は外しておく必要があります。
空港で働いていた時「これは外すべき?」とよく質問をされました。
特に腕時計は、外すか悩むところですよね。
悩むくらいなら外しておいた方が安心です。
私が仕事で付けていたカシオのXCは、つけていたままでも大丈夫でした。
以前フェラガモのバレッタをつけて飛行機に乗った時に、検査に引っかかったことがあります。
金属が集中している部分は、金属反応が出やすいです。
女性の方は髪留めも注意が必要です。
身に付けている上着や靴
コートなどの下に危険物を隠し持っている可能性もあるため、上着や帽子、マフラーなどはトレーに出す必要があります。
薄手のカーディガンも脱ぐよう言われたことがあるので、危険物を隠せそうなふんわりしたものは脱がないと言われます。
ぴったりしたカーディガンでボタンを留めていたら、大丈夫だったこともあります。
またハイカットスニーカーやブーツなどくるぶしが隠れる靴も脱ぐことになります。
国内空港の場合は、靴の代わりにスリッパを用意してくれています。
もちろん子供も同様の対応になります。
2歳の娘は、上の服を全部脱ごうとした笑
スマートレーンが導入されている空港も
従来の保安検査の場合、先ほど案内した物品をトレーに出す必要があります。
しかしスマートレーンが導入している空港では、パソコンと液体物はカバンに入れたまま検査を通過できます。
スマートレーンではX線CT検査機で3次元の撮影により、バッグ内のパソコンや飲み物、爆発物などを自動で検知できるようになります。
その他にもトレーの搬送を自動化したり、追加の検査が必要なトレイは別のレーンに流れる仕組みになっています。
動画で見た方がわかりやすいので、JALのYoutubeを貼りました。
スマートレーンを導入している国内空港
スマートレーンを導入することで、従来よりも処理能力が上がり検査場の混雑が少なくなりました。
しかしまだ導入している空港は少ないのが現状です。
スマートレーンを導入している国内空港
- 羽田空港
- 伊丹空港
- 関西国際空港
- 名古屋中部空港(セントレア)
- 福岡空港
- 那覇空港
上記空港の全ての保安検査レーンが、スマートレーンに変更になっているわけではありません。
例えば羽田の2タミ(保安検査)の場合は、保安検査場AとB、Cは導入していますが、Dは導入していません。
保安検査場の一部のみが、スマートレーンの場合が多いです。
またスマートレーンと言っても、CTスキャナー機能がない場合は従来通りカバンからパソコンや飲み物を出す必要があります。
伊丹空港は出す必要があるよ!
保安検査場での禁止行為について
保安検査場では、以下の行為は航空法により禁止されています。
・機内持込制限品を航空機内に持ち込むこと(2年以下の懲役又は100万円以下の罰金)
・保安検査を受けずに危険物等所持制限区域に立ち入ること等(1年以下の懲役又は50万円以下の罰金)
国土交通省HP
機内持ち込み制限品とは知らずに持ってくる物品として、ハサミや工具、多機能ナイフなどが挙げられます。
これらは飛行機の中に持ち込みはできませんが、手荷物として預けることができます。
無理やり持ち込もうとしたら、警察に連行されます。
こちらも参考にしてね!
またこの他にも、保安上の観点から保安検査場(保安機器、保安検査員含む)の撮影は禁止行為です。
気を付けてくださいね。
乗り遅れないように
一部の地方空港を除き、基本的に保安検査場はいつでも入れます。
検査場は混雑すると1時間並ぶこともあります。
乗り遅れないように早めに保安検査を通過しましょう。
こちらも参考にしてね!
まとめ:『あらかじめトレーに出すものを把握してスムーズな検査を』
空港の手荷物検査を受ける時は、ドキドキしますよね。
何回も飛行機に乗っている私でさえ、引っかかったらどうしよう…と思います。
スムーズに検査を受けるために、カバンに入っているパソコンやタブレット、飲み物や身に付けている貴金属類はトレーに出しておきましょう。
またスマートレーンを利用するにしても、コートやジャケット、帽子、ブーツなどは脱いでトレーに入れる必要があります。
「あと3人くらいで自分の検査の番だ」くらいで、準備を完璧にして順番を待っててくださいね。
冬の保安検査場は、脱ぐものが多くて大変!