今日は、CAの休憩事情をお話します。
国際線に乗務する場合は、仮眠室があり横になって眠ることが可能です。
では、国内線の場合はどうでしょうか?
今回は、空港で働くグランドスタッフ目線でこの話をお届けします。
私もCAの友達に休憩話を聞くまで、知らなかったことばかり。
- 国内線乗務時のCAが、休憩をするタイミング
- グランドスタッフの休憩時間
- お弁当の裏話
CAやパイロットには、お弁当が配られます。
最後にそのお弁当の裏話も盛り込んでますので、是非最後まで読んでくださいね!
たまにCAがモグモグしながら、次便のブリーフィングをする時があります・・・行儀が悪いなと思っちゃいます。
まあまあそうだけど、CAにも事情があるのよ!
CAの休憩時間は機内で!休憩時間の考え方
国際線と異なり、1便1~3時間のフライトがある国内線。
そんなCAの休憩時間はいつどこで取っているか、あまり聞いたことがないのでは?
そもそも休憩とは、労働時間に合わせて取ることが義務付けられている労働者の権利です。
- 労働時間が6時間を超え、8時間以下の場合は少なくとも45分
- 労働時間が8時間を超える場合は、少なくとも1時間
一般企業にお勤めのサラリーマンの場合は、まとまって1時間の休憩を取っていますよね。
しかし、国内線CAの休憩の考え方は異なります。
航空会社にもよりますが、国内線CAの場合1日に3~4レグ乗務していることもあります。
レグとは、1回飛ぶこと(搭乗区間)を指します。
1レグ目:羽田→福岡
2レグ目:福岡→伊丹
3レグ目:伊丹→羽田
上記の1レグ目を例に説明します。
CAはフライトの約1時間前に業務を開始し、事務所で事前のブリーフィングをしたり、機内の出発の準備をします。
その後、福岡までのフライトで約2時間業務をします。
そして福岡について、お客様が全員飛行機を降りたら休憩時間です。
(次の便の準備もあるので、ゆっくり休めないのが現状!)
このようにCAは、到着便と出発便の間(通称:便間びんかん)に休憩をしています。
便間とは、到着便と出発便の間の時間を指します。
この例の場合だと、福岡か伊丹にて、お弁当が支給されて食べることになります。
便間ってどのくらいなの?
それぞれの機種には、便間の標準時間が定められています。
一概には言えませんが、
大型機で50分前後、小型機だと35分前後です。
ダイヤを決める時にこの時間は決まっていますが、当日の微調整をするのは各空港のオペレーション(ステーション)と呼ばれる部署です。
満席時と空いている場合だと、この便間での作業の時間も異なります。
例え便間が50分もあるから、CAも50分休めるかといったらそうではありません。
その間に、ものすごくやる事があるのです!
便間の機内は忙しい!
お客様が全員飛行機から降りたら、機内は次の出発便の準備のため忙しくなります。
オペレーション(ステーション)と呼ばれる部署は、時間にとても厳しい部署です。
機内清掃に〇分、次の便の搭乗に〇分など、それぞれの作業に時間が設定されています。
機内で作業する人は、時間を意識しながら次の便の準備を行っています。
便間では、機内清掃以外にも色々と同時並行して準備を実施しています。
- CAは機内の忘れ物チェックをして、毛布をたたむ
- 座席や収納入れなど不具合があれば、整備に見てもらう
- 搭載物担当が、ドリンクなどをギャレーに入れる
グランドスタッフはゲートの準備があるので、機内の準備をお手伝いすることができません。
毛布は今は貸し出ししていない航空会社も多いので、CAの手間もほんの少しだけ減ったかもしれませんね。
またこの便間で、グランドスタッフがお客様の忘れ物を機内に取りに行くこともありますが、
ま~機内に入りづらい!
皆さん、時間を意識いしながら仕事を全うしているので声を掛けにくいんですよね。
飛行機を降りる際、忘れ物には気を付けてね!
CAの休憩時間は結局どのくらい?
便間の仕事が終われば、CAは休憩タイムに入れます。
前方の機内清掃をしている間に、後方で休んだりしています。
CAの休憩時間は、20分くらいあればいい方なのでしょうか?
みなさん、お弁当を食べていますが、
早食いしています!
お腹が空いていたら、万全なサービスは出来ないですからね。
便間が長いケースもある
上記のように、便間が短い時もあれば長い時もあります。
1時間以上ある場合も!
その時は空港内でお土産を買ったり、クルーの休憩室がある空港ではそこでお喋りしていることもあります。
私の友達は、制服のまま空港内のラーメンを食べに行ってましたよ!
グランドスタッフの休憩時間は?
グランドスタッフの休憩時間は、勤務時間に応じてあります!
地方の便数が少ない空港以外は、まとまって1時間の休憩が取れます。
お弁当は支給されせんが、空港内のレストランやコンビニでお弁当を買ったり、お弁当を持参して休憩室で食べたりしています。
大きな空港だと社員食堂もありますね!
私は節約していたので、出来る限りお弁当を持参してました。
イレギュラー時
イレギュラー発生時は、休憩を取る時間が遅くなったり短くなることもありました。
今は労働基準法が厳しいので、勤務を管理している人が休憩も管理しています。
でも管理している側も、忘れていることもあります。
6時間以上働いているのに、休憩していない!となった時は
「私はもう6時間以上カウンターに立ちっぱなしです!いつ休憩に行けますか?」
と、新入社員だろうが関係なしに、声に出して上司に伝えるべきです。
番外編!CAやパイロットのお弁当は地域特性が!
グランドスタッフをしていると、たまにCAやパイロットからお弁当をもらうことがあります。
「空港内のレストランでランチしたから、お弁当はいらない!」
「このフライト終了後、市内でご飯食べるからお弁当あげるよ」
「この弁当は好きじゃないから、あげるよ」
そうすると、自空港のみならず地方空港のお弁当を食べる機会ができるのです。
基本的に幕の内弁当ですが、沖縄は揚げ物が多かったり、新千歳では握り寿司があったりと地域の特徴が出ていましたね。
グランドスタッフとしても、昼食代が浮くのでありがたいと思っていますよ!
ちなみにお弁当は最低でも2種類用意しており、毎月おかずのマイナーチェンジをしています。
北海道のお弁当はやっぱり美味しいですね!
まとめ:『CAは便間で休憩を取り、機内でモグモグタイムをしている』
便が遅れたりしたら、この便間が短くなることもあります。
その時は、何も食べずに飛んたこともあったとCAの友達は言っていました。
グランドスタッフからCAに転職した友達は、休憩時間がまとまってとれないことや一人でのんびりできないことに驚いたと言っていましたね。
全然休憩時間じゃない!って怒ってました。
- 国内線乗務中のCAは、1時間きちんと休憩は取れない
- 到着便と出発便の間(便間)に休んでいる
- グランドスタッフは、イレギュラーがない限り1時間休憩がある
- CAとパイロットには、お弁当が配られる
- お弁当は最低2種類用意されている
お弁当が2種類用意されている理由は?
全員同じお弁当を食べて同時に食中毒になったら大変だからです。
キャプテンとコーパイは必ず違うお弁当を食べます。
そうです!映画ハッピーフライトでもそのシーンがありましたね!
パイロットは、フライト中にお弁当を食べることが出来ますが、CAは出来ません。
CAシートで堂々とお弁当を食べていたら面白いのに!
グランドスタッフから見たら、便間のCAは何かしら食べているイメージがあったのですが、この事実を知ってからは「どんどん食べて!」と思うようになりました。
空港で働いている人は、お互いの事情を理解をして気持ちよく働きましょうね。
機内食がおうちで楽しめる
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