飛行機に搭乗後、周りは空席ばかり。
それなのに自分が座っている席の列だけ、隣がいるし窮屈。1列後ろの席に移りたいな。
グランドスタッフには窓側の席は空いていないと言われたのに、実際に飛行機に乗ったら空いていたじゃん!
天候も晴れているから、外の景色を見たい、あ~窓側に席を移りたい。
家族で予約して席がバラバラしか取れなかったけど、実際に機内に入ったら隣があいている。夫と隣同士に座りたい!!
皆さん、飛行機に乗ってこのような思いをしたことはありませんか?
空いてる席に移動したい!
機内に入ったタイミングで空席があること、結構あるんですよね。
そんな時は、座席変更をする事は可能なのでしょうか?
その場合、どのタイミングで伝えたらいいのでしょうか?
航空会社のグランドスタッフとして10年以上勤務した筆者が、その疑問にお答えします!
機内に入ってから、座席の変更をしたい
元々その便の予約を入れていた人がなんらかの理由で搭乗しなかった場合、その人の席が空席のまま出発することがあります。
機内でその空席を見つけて、座席の変更をしたい。
その場合、まずはCAに変更が可能か確認をしてから席の移動をお願いします。
ではどのタイミングで聞けばいいのでしょうか?
座席移動ができるタイミング
座席移動ができるチャンスは、大きく分けて2回あります。
- 飛行機の扉が閉まって、動き出す前
- 飛行機が離陸後、巡航コードに達しベルト着用サインが消えてから
機内で空席に移動できるタイミングは、
飛行機の扉が閉まってからです。
全員の搭乗が終わっていないのに、座席移動はできません。
お客様の搭乗中は空いている席の目星をつけて、搭乗が終わるまで待っていてください。
またはCAに、「全員搭乗終了後、席が空いていれば移動したい」とアピールしておいてください。
飛行機の扉が閉まって、動き出す前
お客様全員の搭乗が完了し、扉が閉まると
「飛行機のドアが閉まりました。電子機器類は機内モードに設定の上〜」
などと、CAのアナウンスが入ります。
そこで最初のチャンス到来です!
近くにいるCAに声をかけて、「あそこの席に移動しても良いか」と確認をしてください。
そして、OKが出たらすみやかに移動です。
飛行機の扉が閉まっても、すぐに動き出すことはありません。
PBB(飛行機までの搭乗橋)を離脱をしたり、機内の手荷物の収納に時間がかかっていることがあります。
扉が閉まってから、動き出すまでに最短でも3〜5分くらいかかります。
その隙に、席の移動できるかCAに確認をしてみてください。
しかし「もう動き出すので、シートベルト着用サインが消えてから」とお断りされることもあります。
離陸後、シートベルト着用サインが消えたら
飛行機の扉が閉まったタイミングで座席移動ができなかった場合、次のチャンスはここ。
シートベルト着用サインが消えてから!
離陸後、巡航コードに達した時です。
CAはサービスの準備で忙しくなるので、その前にコールボタンでCAを呼んで確認してみてください。
正直言うと、離陸後は国内線の場合近くの席の移動なら勝手にどうぞ〜というのが現実ですけどね。
同じ列が空いている(例:10C通路から→10A窓に移動など)は、こっそりしても特に注意されないことがほとんどです。(LCCを除く)
でも席を立って座席移動を希望する時は、CAに一言伝えましょう。
離発着時は飛行機のバランスが重要だから、大幅な移動があると困るのよ。
クラス変更はできない
一般席の予約なのに、JALのクラスJや、ファーストクラス、ANAだとプレミアムクラスに空席を見つけたので移動したいとしても、できません。
機内での座席の変更は、同じ搭乗クラスのみです。
昔、ビジネスクラスが空いていたから、エコノミーから勝手に移動したという報告書を見たことがあります。
ホント身勝手すぎて困っちゃう!
もちろん、上級クラスの場合リストで席と名前が割り出されています。
空席なのに座っている人を見つけた場合、即注意され元の席に戻るよう言われます。
お断りするケース
実は座席移動をしたくても、お断りするケースがあります。
- LCCや国際線の場合
- 飛行機のバランスが極端に悪い場合
- 座席に制限がある場合
お断りされたら、潔く諦めてくださいね。
座席の変更できなくて、駄々をこねてCAを困らせたらだめですよ!
LCCや国際線の場合
特に座席移動に厳しいのが、LCCです。
機内の空席を把握してるので、勝手に移動したらCAに注意されます。
JALやANA、エアドゥやスターフライヤーなどの地域密着型航空会社は、LCCとは違い柔軟な対応をしてくれます。
また国際線も座席間の移動を禁じている航空会社があります。
国際線の場合、座席によっては差額を支払って乗っている場合があるので、どんなに空席があったとしてもダメとお断りされることがあります。
飛行機のバランスが極端に悪い場合
座席移動のお断りする2つ目のケースは、飛行機のバランスが悪い場合です。
特にプロペラ機などは、飛行機のバランスに厳しい乗り物です。
前方の席が空いているから、後方から移動したいと申し出ても、バランスが悪い場合はお断りです。
座席が同じZONE内なら変更を受け付けしてくれますが、ZONEをまたがる移動はダメと言われるケースがあります。
座席に制限がある場合
例えば、抱っこの赤ちゃん連れは機内の酸素マスクの関係上、一部の機種を除き隣同士の席に座ることができません。
機内で空いているからと言って、勝手に移動したらCAに元の席に戻るよう注意をされます。
また非常口座席も、航空機ドアの開閉や緊急脱出の援助のお願いをすることから、満15歳以上など座れる人に制限があり誰でも座れるわけではありません。
妊娠中の女性が非常口座席に移動したいと言っても、緊急時に他の人の援助は難しいですよね?
そのような場合は、座席の変更はお断りします。
まとめ:『機内のドアが閉まったら、空席に移動は可能』
私も娘と一緒に飛行機に乗った際、1番後ろの3列全て空席がある席に移動をした経験があります。
お客様が搭乗中に、移動したい席に目星をつけて扉が閉まった瞬間にCAに確認を取り移動しました。
国際線でも4席全て空いている席に移動したことがあり、アメリカまでのフライトで横になって寝た記憶があります。
機内で座席の移動したい場合、とりあえずCAに確認するだけしてみてください。
そしてスムーズに移動できるよう、準備をしておきましょう。
- 座席移動のタイミングは、飛行機の扉が閉まってから
- CAに移動したい旨を伝えてから移動する
- LCCや国際線では、移動をお断りされる
- 飛行機のバランスが悪いときなどは、LCC以外でもお断りされることがある
狭い機内で少しでも快適で過ごしたいですよね。
その気持ち、とてもわかります。
座席の移動はLCCを除き、柔軟な対応をしてくれる航空会社が多いです。
しかしCAにお断りをされたら、大人しく元々の席に座って過ごしてくださいね。
もし非常口座席に空席があったら、移動したいのですが・・・(今日のCA、可愛いから話したい)
ナンパは目的なら、座席の移動は認めません!
えーー!厳しい。俺だってたまには可愛い子と話したいんだー!
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