新千歳空港は、札幌市から約50㎞(車で約1時間/JRで約40分)と距離がある場所にあります。
多くの旅行客は新千歳空港到着後に札幌まで向かいますが、特に冬になると飛行機が軒並み遅れて到着する事象が発生します。
そうなると、札幌までの最終電車に間に合わない事件が発生するのです!
タクシーを利用するにしても札幌まで行くには1万円以上しますし、そもそも飛行機が遅れている時は空港に待機しているタクシーもとても少ないです。
では、どうしたらよいのでしょうか…。
- 新千歳空港の最終JRの時間
- 飛行機が遅れて到着した時の対応方法
札幌までの最終電車(JR)に間に合わないかもしれない…不安ですよね。
この記事を読むと、『新千歳空港からの地上交通がなくなった時の対応方法』をいくつか知ることができ、あなたの不安を少しでも和らげることができると思います。
潔く諦めざるを得ないケースもありますが、新千歳空港で働く空港職員の連携プレーも見事なものです。
実際に新千歳空港で働いている人に聞いたことと、私が空港で働いていた時にお客様に案内した内容をまとめています。
新千歳空港はよつ葉の地元の空港だから、毎年利用しているよ!
新千歳空港の最終JRは何時?
新千歳空港から札幌方面への最終JRは、
22時53分です。(2023年12月現在)
飛行機は2階に到着し、手荷物を受け取る到着ロビーは1階にあります。
そしてJRの改札口があるのが地下1階です。
到着ロビーからJRの改札口までは、早歩きや走ったりすると2~3分、普通に歩くと5分くらいかかります。
逆算すると、飛行機は22時45分頃までに駐機場に到着しないとJRに乗れない可能性が高いということです。
しかも22時45分に到着しても、荷物を預けていたらJRには間に合いません。
絶望的ですよね…。
最終JRに乗れなかったときの保証は?
遅れた理由が雪などの天候起因の場合、保証はありません。
機材整備などで遅れた場合は、LCCを除き何らかの保証があることが多いです。
運送約款的な考えをすると、お客様の目的地である『新千歳空港には到着した』ので航空会社としての約束は果たしたということになります。
『その先の交通手段は知らないよ~自分で考えて!』と言うことができればいいのですが、そこは人間です。
人道的に考えたら、何らかの対策をしているのが現状です。
実際にどんな対応をしているか次の項目で説明してるよ!
飛行機が遅れた時の対応方法
では実際にどのような対応をするのでしょうか?
新千歳空港に飛行機が到着した時間帯によって対応が異なる場合があるので、時間別に分けてご紹介します。
飛行機が23時前に到着する場合
飛行機が22時40分~23時頃に到着する場合は、下記のような対応をとる場合があります。
- 最終JRを遅らせてもらう
- 札幌方面に向かうバスを出してもらう
札幌までの最終のJRを5分程度遅らせて出発できないか交渉する場合があります。
しかし他の駅から乗るお客様もいるので、必ずしもこの対応ができるとは限りません。
JRに交渉はしてみるものの、お客様の搭乗人数が少なかったり飛行機が飛んで到着見込みが更に遅れそうな場合は、交渉不成立になることもあります。
JRとの交渉が不成立の場合は、札幌方面のバスを手配できないかバス会社に交渉をします。
基本的に空港連絡バスを運行している会社にお願いすることになるので、1台可能の時もあれば2台可能の時もあります。
バスはだいたい1台で50名程度乗れるので、飛行機に搭乗している人数を考えて台数を決めています。
運転手がいない場合はバスの用意できないと言われてしまうこともありますが、基本的に23時前に到着すればどうにかなることが多いですよ。
JRもバスも運賃はお客様が支払うからね!
飛行機が23時半を過ぎる場合
飛行機が23時半を過ぎる場合は、下記のような対応をとる場合があります。
- 札幌方面に向かうバスを出してもらう
- タクシー、またはお迎えの人を呼んで帰ってもらう
- 空港を開放して朝まで過ごしてもらう
飛行機の到着が23時を過ぎる場合、JRを遅らせることは不可能です。
そのため、バス会社に連絡をしてバスの手配が出来ないか交渉します。
空港連絡バスを運行している会社以外にも、バス会社を色々とあたって対応することもあります。
それでバスの確保できればいいのですが、無理な場合は千歳や苫小牧のタクシー会社に連絡します。
札幌まで向かうとなるとタクシー代が高いので、お客様には相乗りをしてもらうこともあります。
タクシー数が全然ないらしく、長時間待たされることもしばしばあります。
タクシーを希望する場合は、あらかじめ予約しておいた方がいいですよ。
札幌などに知り合いがいれば、お迎えの人に空港まで来てもらうのがいいですね。
空港を開放して朝まで過ごす
1番最悪なケースが、空港で寝泊まりをしてもらうことです。
新千歳空港のターミナルは24時間使うことができず、勝手に空港の椅子などで寝泊まりしてはいけません。
警備員が常駐していて追い出されます。
しかし飛行機が遅れて、0時すぎに到着しどうしようもできない場合は空港を開放する依頼をします。
冬になると毎年『新千歳空港で200名が一夜を明かす』などのニュースが流れますよね。
一夜を明かす原因は到着便が遅れた以外にも、欠航便が相次ぎ出発のお客様が札幌まで帰れないなどの理由があります。
理由はどうであれ、
『空港で毛布を貸してもらって床や椅子で寝る』そんな経験をすることになります。
新千歳空港内にはホテルがありますが、空港を開放するレベルになるとホテルはどこも満室です。
新千歳空港から車で15分のところにある千歳市内のホテルもどこも満室でしょうね。
出発前に交通手段があるか分かるの?
よくお客様から『新千歳空港に到着後の地上交通を知りたい』と出発地空港で聞かれました。
そうですよね、不安ですよね。
でも出発の段階で、新千歳空港の地上交通をはっきりお答えできないことの方が多かったです。
最初から0時すぎに到着するとわかっている場合は、早めにバスをオーダーしてくれたりすることもあります。
しかし23時前後に到着する予定の場合、最終JRを遅らせたりバスを出してもらうのは、飛行機が飛んでからでないと確約ができないことが多いみたいです。
北海道の土地勘がなく困った場合は、係員に「○○まで行きたい」と伝えてみてください。
到着後に交通手段を案内してくれることもありますよ。
飛行機を取りやめることは可能?
『大幅に遅れて到着するのであれば、翌日にしたい』そう思う人もいるはずです。
特に子供連れの場合、寝ている時間に到着するため翌日に変更した方が体力的にもいいですよね。
遅れて到着することが分かる場合は、手数料なしで変更することが可能です。
空港にいると思うので、空港の係員に相談して翌日に振替手続きをしてもらってくださいね。
まとめ:『冬の新千歳空港は到着が遅れがちだが、地上交通を確保している』
経験上、新千歳空港が大雪で除雪も追いつかなくどうしようもない場合は、最終便まで欠航になる場合が多いですね。
最終便が遅れる理由は、午前中のに雪や雷でその影響が取り戻せなくて最終便まで引きずってしまう…このパターンが多かったです。
空港で寝ることになるくらいなら、翌日に振替してもらった方がいいのでは…?と思ってしまったり。
翌日に空席がないなど様々な事情があるとは思いますが、手数料なしで変更が可能と覚えておいてくださいね。
- 到着が23時前の場合は、札幌方面の最終JRを遅らせることもある
- 到着が23時を過ぎる場合は、バスの手配をすることもある
- 0時をすぎてバスの手配も不可能な場合、最悪は空港で寝泊まりすることも
- 出発前に新千歳空港からの地上交通が確約していることは少ない
LCCはどのような対応をしているか正直分かりませんが、JALやANA、AIRDOはバスをオーダーしていることが多いみたいです。
ちなみに苫小牧方面のバスは出ていないことが大半で、苫小牧方面に行きたい場合はタクシーを利用することになりそうです。
またバスは札幌駅周辺までは行きますが、到着時間によってはその先の地上交通がない場合もあります。
その場合は札幌駅からタクシーに乗る必要がありますよ。
不安な時は、ご利用の航空会社の係員に訪ねてくださいね。
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