家族同然として過ごしていた愛犬と離れる時、一緒に空港まで行って見送りたいと考えている飼い主さんもいるはずです。
しかし、空港に愛犬を連れて行ってもいいのでしょうか?
またマナーやルールは存在するのでしょうか?
- 愛犬と一緒に空港で見送りをしたい
- 空港にペットを連れていけるか知りたい
今回は日本の空港でのルールになります。
ペットと一緒に空港に行けるのか、どんなルールが存在するかまとめました。
長年空港で働いた経験がある筆者が、お答えします。
ペットを連れて空港へ。ターミナルの中に入れるの?
さっそく本題に参りましょう。
ペットを連れて空港に行くことは出来るのでしょうか?
答えは、YESです。ペットを連れて空港に行くことはできます。
ただし、条件があります。
動物を連れて空港に来れる条件
- 身体障害者補助犬(盲導犬、聴導犬、介助犬)である。
- 来港時にペットと一緒に飛行機搭乗する(した)。
この条件より、
飛行機に乗らない見送りの人は、愛犬などペットを連れて空港に来ることはできません。
主な国内空港の規定
日本にある空港のHPにも、ターミナル内の動物の取り扱いについて記載があります。
ここでは主要空港の規定について一部抜粋した内容を載せていますが、全て上記の条件のみターミナル内に連れてOKとなっています。
羽田空港
国土交通省が定める空港管理規則により、旅客ターミナル内に身体障害者補助犬(盲導犬、聴導犬、介助犬)を除く動物を連れてお入りいただくことはできません。
貸物として航空会社へお預けになる場合は、ケージ等に入れ、チェックインカウンターへお預けくださいますよう、お願い申し上げます。引用元:羽田空港HP
成田国際空港
成田空港では、空港の管理上、旅客ターミナル地区への動物の同伴を禁止させていただいております。
ただし、補助犬や、専用のケージなどに入れて航空機内へお預けになるペットは除きます。
かわいいペットとともにお見送りやお出迎えなどをしたいと希望されるお客様には大変申し訳ございませんが、何卒ご理解とご協力をお願いいたします。引用元:成田国際空港HP
中部国際空港 セントレア
空港供用規程により、旅客ターミナルビル内に動物を連れてお入りいただくことはできません。
ただし、盲導犬や介助犬等身体障害者補助犬、及び航空貨物として航空機へ載せるために預けるペット・動物は除きます。
航空機へ載せる場合も館内の移動はケージ等に入れていただき、速やかにチェックインカウンターへお預けください。引用元:中部国際空港HP
関西国際空港
旅客ターミナルビル内へのペット(盲導犬、介助犬などを除く)の持ち込みは、空港管理規定により原則禁止でございます。持ち込まれる際は、ゲージに入れるか抱きかかえていただきますようお願い致します。
なお、駐車場などにおきましても、他のお客さまのご迷惑にならないよう、ペットの移動、トイレなどご配慮願います。引用元:関西国際空港HP
新千歳空港
動物を連れて空港内に立ち入ることを禁止しております。
ただし、補助犬(盲導犬、介助犬及び聴導犬)につきましては、お客様とご一緒にお連れいただけます。
補助犬以外の動物とご旅行される場合などは専用のゲージなどに入れ、速やかにご利用の航空会社へお預けくださいますようお願い申し上げます。引用元:新千歳空港HP
補助犬を除き、飛行機に乗らない人はペットを連れて空港に来れないんだね。
ペット同伴でターミナル内を移動する際の注意点
これからペット同伴で飛行機に乗るとしましょう。
その場合、空港の旅客ターミナル内は専用のゲージに入れて移動をしなければなりません。
リードを付けて歩かせることは禁止しています。
「これからケージの中に入って飛行機に乗るんだから、少しは運動させたいな~」と思う人も中にはいると思いますが、ターミナル内には様々な人がいます。
ペットが苦手な人もいますし、アレルギーの人もいます。
空港は多くの人が行き交う公共の場なので、必ずケージに入れて移動をお願いします。
もちろん展望デッキでもリードで歩くことはできませんよ。
最近だと、エアバギーに入れている人も見かけるよ!
ちなみにペットのゲージは、ソフトでもハードでもどちらでもOK。
補助犬の見分け方
補助犬とペットの見分け方は、犬が「表示をつけているか」と、本人が「認定証(使用者証)を所持しているか」です。
盲導犬は白または黄色のハーネスをつけていますし、介助犬・聴導犬は胴着などに表示があります。
万が一犬に目印がついてなくても、本人には認定証(使用者証)を持ち歩く義務があるので提示してもらうことで、身体障害者補助犬を確認することができます。
空港で勤務していた経験から言えること
私は10年以上空港で働いていて、ペット同伴で空港に来る人を何千人と見てきました。
各空港の規定では、動物同伴はダメとは言っていますが、
これから飛行機に乗るのか、それとも到着したのか、ただのお見送りなのか…
正直、見分けがつきません。
到着して空港内でご飯を食べてから移動する人もいるし、展望デッキでペットと一緒に休んでいる人も見たことがあります。
さすがにゲージに入れないでリードで歩いている犬は注意をされていましたが、ゲージに入っている場合は特にお声掛けなどもされません。
地方の1日数便しか飛んでいない空港の場合は、これから飛行機に乗るのか、それともただの見送りの人なのかは見わけがつくことがあると思います。
しかし大きな空港の場合、これから飛行機に乗るのか見送りなのかはじっくりと観察するか直接聞く以外は分かりません。
見送りの人はペットと一緒に空港に来てはいけませんが、「見送りですか?」などの確認をされることも少ないのが事実だったりします。
まとめ:『お見送りの人はペットを連れて空港に来るのは禁止。でも実際は…』
日本の空港の規定では、以下の条件を満たす場合のみペット同伴で空港ターミナル内に入ることが可能です。
- 身体障害者補助犬(盲導犬、聴導犬、介助犬)である。
- 来港時にペットと一緒に飛行機搭乗する(した)。
各空港の規定では、お見送りの場合はペットと一緒に空港には来れません。
しかしながら、見送りの人でもペット同伴で空港に来ていて今まで見過ごされていた場合もあります。
この事実を踏まえた上で、ペットと同伴で空港に行くかどうかはご自身の判断に委ねます。
もしも空港にペットを連れていく場合は、ゲージにいれて移動してくださいね。
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