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よつ葉
    国内航空会社で10年以上勤務
    旅行が大好き、飛行機大好き
    娘との旅育にも興味あり
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スタッフ目線でご紹介!飛行機のオーバーブッキング体験談

スタッフ目線で説明!飛行機のオーバーブッキング

お盆やお正月によくある
オーバーブッキング(オーバーセールス)のことは、知っていますか?

簡単に言うと、便の振替手続きに協力すると協力金がもらえる制度です。

この記事の内容
  • 飛行機のオーバーブッキングとは?
  • どのように対応するのか?
  • どの路線でオーバーブッキングが多発するのか?
  • どんな人が協力者になれるの?

国際線と国内線は協力金などの対応が異なるので、今回は国内線のお話をします。

どの路線でオーバーブッキングしやすいのか、当日どのような流れで協力者を選んでいるかなど、話せる範囲の裏話を中心にグランドスタッフ目線でお答えしています。

飛行機に乗る際に『時間的に余裕があって協力してもいいよ~』という方は、積極的に申告してくれるとグランドスタッフも助かります。

もちろんタダでとは言いません。

きちんと謝礼もお渡ししていますよ!

よつ葉

飛行機に乗って、お小遣い稼ぎか出来る方法知りたくな〜い?

もくじ

オーバー ブッキングとは?

オーバー ブッキング(Over Booking)とは

航空会社が飛行機の座席数よりも、乗客数の予約を多く受け付けてしまうことです。

航空会社では乗客が乗り遅れたり、実際に搭乗しなかった場合を見越して、実際の座席数より多めの予約を受ける事があります。

よつ葉

オーバーセールとも言うよ。

オーバーブッキングをしていない場合

100席乗りの飛行機で、100席分売り出し

→実際は10名分当日乗らなかった人が出た為、10席は空席で出発

航空会社は、空席を少なくして飛行機を飛ばしたいので、当日のキャンセルも見越して飛行機の提席数よりも多く売り出しをかけていることがあります。

これは予約管理をする部門が過去の統計に基づき、この時期のこの路線は当日のキャンセルが多いなどと調べて対応しています。

オーバーブッキングが発生する場合

100席乗りの飛行機で、105席分売り出し

→実際に105名空港に来た!!!5席は手続きできない!

オーバーブッキング発生!

しかし統計が外れることもあります。

上記の例だと、予約した105名全員空港に来てしまい手続きをしようします。

でも5席分は手続きできません。

日本の航空会社は、立ち乗りが出来ません。

そこでオーバー ブッキング発生となるわけです!!

どの路線やどんな時に、オーバー ブッキングが起こりやすいの?

全ての便が、オーバーブッキングをしているわけではありません。

毎便、毎便そんなことをしていたら、対応するグランドスタッフだって困ります!

オーバー ブッキング率が高い便

オーバーブッキング率が高い便は、大きく分けて2つあります。

どんな路線でしょうか?

オーバーブッキングになりやすい便

  • 金曜日の、羽田⇔伊丹便 特に夕方以降の便
  • 大型連休時や連休前後の、羽田/伊丹/福岡/千歳/沖縄発着便

金曜日の、羽田⇔伊丹便 特に夕方以降の便

これは、サラリーマンの動きを見ています。

コロナ前よりも出張をする人が減りましたが、それでも飛行機に乗る人はいます。

出張って早く終わったり、長引いたりと思い通りに行かないこともありますよね?

飛行機に頻繁に乗る人は、便の変更が出来る運賃のチケットを持っている確率が高いです。

そのため、早めに終わったら早い時間帯に変更します。

予定より時間がかかり、飛行機に間に合わなそうな場合は新幹線や翌日に変更します。

羽田⇔伊丹線はビジネス路線なので、上記のことを見込んでオーバーブッキングを発生させやすいのです。

他にも金曜日の羽田⇔福岡、羽田⇔千歳もオーバーブッキングの発生する確率が高いです。

よつ葉

主にビジネス路線だね

大型連休時や連休前後の、羽田/伊丹/福岡/千歳/沖縄発着便

GWやお盆、正月など大型連休時や連休前後の羽田↔伊丹・福岡・千歳・沖縄路線は、オーバーブッキングにさせる可能性が高いです。

1日に数便飛んでいる路線であり、不慣れな人も多く乗り遅れが発生し当日キャンセルになることも多い時期です。

なお乗り遅れた場合は自己都合になるので、フレックス協力金は差し上げることはできないのでご注意くださいね。

オーバー ブッキングが低い便

オーバーブッキング率が低い便もあります。

座席も基本的に、一般席しかオーバーブッキングをさせません。

上級クラスがオーバーブッキングした場合、それは急遽の機材変更の時か、係員のミス操作が原因のことが多いです。

オーバーブッキングになりにくい便

  • 座席が100席未満の、小型機運航
  • 1日1-2便しかない路線

座席が100席未満の、小型機運航

大型機に比べたら、小型機の場合は発生率は低いです。

発生させたとしても、1席とかですね。

100名のうち、振替していいよ~って言ってくれる人の確立は低いのでなるべく小型機のオーバーブッキングは避けています。

1日1-2便しかない路線

便数が少ない路線は、基本的にオーバーブッキングさせません。

翌日に振替になると予定が狂う人がほとんどですよね?

そのためローカル線同士を結ぶ路線はオーバーブッキングの発生率が低いですので、当たったらレアだと思ってください。

どのように対応するの?

予約しているのに、手続き出来る席がないってどうゆうこと?ってなりますよね。

大丈夫です、きちんと解決策があります。

それがフレックストラベラー制度です。

ANAやJALの場合は、当日次便以降に振替してくれる人に

1万円7500マイル差し上げて、振替にご協力してくれる人を募集します!

詳しくは各航空会社のHPで確認してください。

私もオーバーブッキングの時は、フレックストラベラーを募るアナウンスをたくさんかけてきました。

時間との勝負になりますが、割と好きな業務の1つでした。

今回はアナウンスをかける側目線での体験談や流れについてお話します。

オーバーブッキング時のグランドスタッフの動き

まずはオーバーブッキングの可能性が高い便を割り出し、スタッフトラベラーがいないか確認します。

スタッフトラベラーとは、航空会社の社員割引で飛行機に乗っている人を指します。

スタッフトラベラーがいたら、その人たちのチェックインを取り消しして、オーバーブッキングは解消です。

もちろん、フレックス協力金なんてものは渡しませんよ。

よつ葉

これができたらラクちん~♪

フレックストラベラーを募る

社員割引の人がいない場合は、フレックストラベラーの募集をします。

だいたい出発予定の40分前とかからアナウンスをかけてます。

主に検査後の搭乗待合室内でアナウンスをするため、あまりにも早くアナウンスをかけても協力者が集まりません。

グランドスタッフが「○○便の座席が不足しているため、便の振替に協力してくれる方を〇名募集します」とアナウンスをかけますので、その指定場所に行って、「便の振替に協力できます!」と申告して下さい。

注意してほしいのは、その時点で便の振替が決定ではありません。

振替決定するのは、保安検査締切時刻を過ぎた後になります。

ANAやJALの場合は出発時刻の20分前を切ったら、その時点で保安検査を通過していないお客様は、予約の便に乗れません。

この時点で、この便に搭乗しないと判断します。

そして、その人の指定していた座席をオーバーブッキングで座席指定が出来ないお客様に提供します。

この場合、オーバー ブッキング予定だった便はオーバーせずに終わります。

一方、20分前に予約した人全員が保安検査を通過している場合は、フレックス協力者の座席を座席が不足して困っているお客様に提供します。

よつ葉

フレックストラベラーに決定するのは、出発時刻の15分前くらいになります。

後輩

ギリギリですみません。

予約の便に乗れるのか、それとも次の便に振替になるのかは搭乗が始まってからになることもあります。

そのまま予約便に乗ってもらう場合、事前改札や優先搭乗の利用はできないことが多いです。

どこでアナウンスがかかるの?

基本的にフレックストラベラーのアナウンスは、搭乗待合室のゲート付近にて実施しています。

待合室内に空席待ちカウンターがあれば、そこで実施している空港も多いですね。

「座席の不足が~」とアナウンスが聞こえたら、自分の便かどうか耳を澄まして聞いてみて下さい。

グランドスタッフが1名体制で、オーバーブッキングの処理をすることもあります。

対応に不慣れな場合もあるので、ご了承の上協力をお願いします。

どんな人が、フレックストラベラー協力者になれるの?

お客様の申告制とは言ったものの、お断りする例もあります。

どんな人がフレックス協力者になれるか教えます。

大前提は、当日その便の予約を持っていて、購入済みで手続き済みの人ですよ。

フレックストラベラーとして、選ばれる人

  1. 個人名の搭乗券を持っている人。(団体名の書かれた搭乗券は対象外の事が多いです。)
  2. 一般席の搭乗券を持っている人。
  3. 手荷物を預けていない人
  4. 乗継ぎがない人(次便に振替しても乗継時間が間に合う人を除く)


基本は、お客様からの申告頂いた順番ですが、3名の枠に10名申告があった場合、手荷物を預けている・いないで順番が逆転することもあります。

預けた手荷物をとりおろすのにも時間がかかるので、時間がない場合は受託した手荷物がない人を優先しています。

まとめ:『オーバーブッキングに遭遇した場合は、協力をしてみよう!』

航空会社はフレックス協力金を渡すよりも、空席で飛行機を飛ばす方が赤字になります。

そのためオーバーブッキングをさせてまで、満席で飛ばしたいのです。

え、オーバーブッキングが解消されない場合はどうするのかって?

日系は、某海外の航空会社のように、無理やりおろすことはありません。

その便から乗継をする人を見つけて、直行便や経由地を変更して対応することもあります。

運が良い人は、早く到着することもあるし協力金ももらえるし、一石二鳥!

これは、航空会社によって対応が異なります

あまりに人が集まらなくて、過去に空港の運用時間を超えてしまい欠航したケースもありましたね・・・。

もしもオーバー ブッキングに遭遇し、時間的に余裕がある方は「是非協力します!」と申告してみてください!

同期

協力してくれてありがたいのですが、次便の座席は間席になる場合もあるのでご注意を!

よつ葉

1万円がもらえたら、お土産代が浮くわね!

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